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「まちの記憶」

 映画「オールウェーズ」はDVDになっても人気。コンビニにスーパーヨーヨーが付いた復刻版コーラが並ぶ。食玩おまけも昭和を題材にしたものが目立つ。昔は「回顧」という言葉に、縁側でエコーでもくゆらせながら「あの頃は芋ばっかり食ったな…」と爺さんが記憶を辿っているようなイメージを持っていた。が、近頃は30代そこそこの輩が「わ、懐かしい!」と学校給食のレプリカフィギュアなんかを手に取って喜んだりする。
 
 拙者も「スイカの漬け物食いたいぜ!」「くじらのステーキ食いたいぜ!」とキース・リチャードの字幕スーパー口調(英国で「ぜ!」はどう表現するのか?)で昭和を懐かしむことが増えた。せいぜい20年〜30年前の記憶だが、平成の世では得ることができない何かを求める感がある。

 それは深い郷愁や回顧というより、アルバムをめくりながら想い出を整理している感覚にも似ている。今の人間は日々膨大な情報を頭にぶち込んでいる。脳のメモリー容量のことはよく知らないが、眠っているときに見る「夢」が脳内をシャフルしているようなことを何かで書見した覚えがある。
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 もしや、最新データ優先の頭の中は、自己の古いデータを整理する作業ができなくなているのか(?)。 過去を振り返る映画、音楽、アニメ、ヒーロー、フィギュアはそういった古いデータを開くツールとして大活躍しているのかも。          

 そこで、拙者もツールを探してみた。名づけて「まちの記憶」! ありましたぞ。旧佐世保駅舎解体中の写真だ。「わ、懐かし〜い! 鞄と手荷物をたくさん持ってこの回廊を行き来したよね〜」わずか4年前の光景であるが、すでに「プチ懐かし」の感覚。人の頭の中と同じく都市の記憶も日々消去の連続。ごみ箱の中こそ大切な記憶の宝庫なのではござらぬかあ〜。(文月)