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2008年03月31日

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「長野友美と黒七味」

 
 京の都に住む歌謡い長野友美嬢より2通の郵便が届いた。先週、ミディレコードより処女作となる作品集(1stフルアルバム)「何もない日々」が全国発売されたばかりの新進気鋭の歌謡いからの便りだ。
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 郷土、佐世保でのレコ初記念ライブとして、本年のライフdeライブに出演を依頼した。同封されていたのは四月二十六日の公演本番用セットリストやセッティング表などである。イラスト仕立てのセッティング表にも絵心豊かなあの方の愛嬌が浮かぶ。

 これら書類と別の封書には、竹筒入りの黒七味と言う代物と「桜のつぼみふくらむ頃」と一筆添えた便せんが収まっていた。元禄十六年(1703)創業という香煎、薬味の老舗「原了邸」製造されている祇園名物だ。

 歌世界と同じく、おこころざしも誠に雅である。京都伝統の薬味を送って下さるとは、ありがたや、ありがたや、でござる。

 早速、朝夕、味噌汁や漬け物、麺類などを食す際、筒を一降り。その名のごとく、黒褐色のしっとりした粒が出てくる。芥子だけでなく黒胡麻、白胡麻、山椒などで調合された深い香りと味わいはなるほど美味。「これは平凡な日々の食卓に豊かな風味を運ぶ魔法の筒じゃ」と笑みこぼるる逸品食生活を堪能し、京人気分を楽しませていただいておる次第だ。

「なまずの空」「九十九島」「何もない日々」……第一回作品集に収録された全九曲の楽曲。それは何もない日々の中に隠れた輝きを切り取って見せる絵描きの腕も思わせる。静寂という白地にアルペジオと声という筆を走らせて描いたような奥深い歌詞世界。それは人生に豊かな風味を添える黒七味にも似て実に小気味よい。

 歌で表現を行う楽師・長野友美、その正体は風流人ではなかろうか。(弥生)

2008年03月11日

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「佐世保バーガーの逆襲」


「本当にあったトホホな話・第7話 〈佐世保バーガーの逆襲〉」


 先日、発泡酒を飲みながら、みのもんた様が司会をお務めになられるバラエティ番組を眺めていたときのことでございます。高台から撮影した佐世保湾と市街地の映像が写りました。おやおや!? なにごとでございましょう? と音量を上げてみると、佐世保市ではお酒を飲んだ後に、あるものを食べてシメる習慣があります。さてそれは何でしょう? みたいなノリのお題で夜の街をレポートしてありました。

 ほろ酔いスーツ姿の立派な紳士方が向かったのは寿司屋でも、ラーメン店でもなく、とある一軒のお店。そこはハンバーガーショップでした。全国的に大人気を呼んでいる佐世保バーガーを皆さん揃って、美味しそうに召し上がっていらっしゃるではありませんか。

 番組には有名店2軒が登場。いずれもネクタイをしめたサラリーマングループが映し出され「子どもの頃、飲みに行った父親がよくハンバーガーを買って帰ってきてましたもんね」と大きなハンバーガーを頬張っていらっしゃいます。番組ではさらに、アーケードで市民アンケート調査も実施、ラーメンとハンバーガーほぼ互角という結果でございした。

 佐世保で生まれ育ったわたくしは、 「へぇ〜すごいなぁ〜、我が家では酔っぱらった父親がハンバーガーを手みやげに帰ってくるなんて、洒落た光景はなかったよ……」と、他人の家庭を羨望するちびまる子ちゃんみたいな心境で発泡酒を飲み干し、「おい、マジかよ…俺はハンバーガーより、やっぱり茶漬けかおじや、雑炊だな。フェ〜ッうまい」と父ヒロシみたいな酔っぱらいの戯言ひとつ呟いてみたい感覚に襲われたのでございます。

 告白いたします。恥ずかしながら、わたくしは佐世保市に住みながら、飲みに出た際、ハンバーガーでシメた経験がほとんどないのでございます。若い頃、真夜中にバーガー、ポテト、ホットサンドやコーヒー飲んでタクシーに乗ったことはあったかと思うのですが、ここ10数年、「よし最後はハンバーガーでシメようぜ!」というグルーブ感を経験した覚えがありません。とにかく深夜にバーガーショップに赴いて何か食べてた記憶が極端に少ないのでございます。

 個人的にシメより飲みケイゾク根性が強いわたくし。つき合いでラーメン店に座っておりました記憶の方多いのでございます。

 正直、数年前に噂は聞いたことがあったのですが、「まさか?」と高を括っておりました。それが、全国ネットのテレビで紹介されるほど多くの市井が佐世保バーガーでシメている現実を知り愕然。この街で生きるひとりとして常識や習慣からずれてしまっていた己の愚かさを悔い改めねばなりませぬ。恐るべき佐世保バーガーにトホホのホでございました。

※追伸
飲み仲間の皆様! このテレビ番組が報じた現象は誠なのですね? ここまで浸透した佐世保の慣習=トレンドをなぜ、わたくしにだけ教えてくださらないのでございますか? 気づかぬわたくしが不甲斐ないのは重々承知。しかし、皆様が誘ってくださればわたくしだって、喜んで、頑張って、踏ん張って本場米国の流れを組む「挽き肉野菜の穀物包み」のお味にお付き合いたしますのに……トホホのホ。