« 「佐世保ラーメン伝2」 | メイン | 「九十九(くじゅうく)詩人」 »

a002051

「九十九島(くじゅうくしま)♪」

 
 今度は三橋美智也が歌ったという「九十九島」というレコードが出てきた。水前寺清子が歌った「佐世保ばやし」の記事を読んだ読者の方から、「うちに九十九島というレコードがあった」と一報が入った。

 前回「佐世保ばやし」の原盤を教えてくださった黒髪町のTさんに続き、またまた黒髪町にお住まいの方、Mさんからだった。ジャケットを見ると1980年にプリントされたもので比較的新しい。アンコールシリーズと記してあるので、再販企画もののようだ。「踊りつき」という帯文字がなんとも味があるジャケットだ。B面は「長崎ぶらぶら節」が収録されていて、歌詞カードには確かに振付図解書も添付されている。

「佐世保ばやし」にも振付ガイドが添付されていた。今のように娯楽が豊富ではなかった時代、盆踊りや日本舞踊などで踊れる民謡調の曲というニーズが、このようなご当地ソングが生まれる背景にあったこことが伺える。

 Mさんはカセットテープにダビングまでしてくださった。ラジカセで聴いてみると、やはり盆踊りテンポで、♪平戸佐世保にヨ 切なく聞こえたヨ アー サイ サイ 九十九島の音〜などの歌詞が歌われている。間違いなく西海国立公園くじゅうくしまを舞台に描いた一曲である。
Dburabura.JPG
 前回の調べで、かつて「九十九島せんぺい」のCM曲として三橋美智也が歌った「九十九島」という曲が使用されていたという資料を発見した。この曲がせんぺいのCMに流れていたのだろうか?

 昨年わたしがプローデュースした佐世保市のミュージシャンによるオムニバスCD「MUSIC ISLAND99♪」の参加ミュージシャンの1人、長野友美嬢(元ともぞう)は、この音源の存在を知ることももなく、同タイトル「九十九島」という「美しき天然」へオマージュを捧げたワルツテンポの弾き語り超大作を完成させた。

 ミディレコードから初アルバムを発表するために現在京都に住みレコーディングなど準備をすすめている長野友美嬢に電話で、「過去に九十九島というご当地ソングが作られていたぜ!」と連絡すると、「誠でござるか。それはびっくりでござる。是非聴いてみたいものでござるなぁ」とたいそう驚いた。今度、Mさんにいただいたカセット音源を郵送してやろうと思う。

 今度はミッチーが歌った九十九島が出てきた…と呟くと、事務所の女子が「えっ!!」と反応した。どうももう1人のミッチーという有名人を想像したようだ。 (師走)

 
※今月8日(土)発行の月刊誌99VIEW12月号で『田中穂積からサンディトリップまで 歌い続けられる九十九島』の特集記事を書きました。三橋美智也が歌った『西海の火祭り音頭』の写真や内山田洋とクールファイブのヒット曲『西海ブルース』の作曲者、尾形よしやすさんのインタビュー記事なども掲載しています。

※サンディトリップが作った九十九島イメージソング『風音(かざおと)』は、パールシーリゾートに続きJR九州にも気に入られて、12月1日から始まった『佐世保キャンペーン』に使用されています。福岡発のみどり号が佐世保駅に到着した際にホームに彼らの音楽が流れているそうですよ。