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2007年08月31日

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「大村湾で、ごきげん、あごめし」

 先日久しぶりに列車に乗った。九州旅客鉄道が運行している快速「シーサイドライナー」で佐世保線〜大村線〜長崎本線を経由して長崎市へ向かう片道約1時間半の列車旅行だ。

 発泡酒を詰め込んだ重いクーラーバッグを提げて朝の佐世保駅に立つ。まだ9時なのにもう額から汗がしたたる。おや、コンコース入口付近に朝市風の露店が並んでおる。どれどれ、何か旨い肴はなかろうかと物色。う〜ん、やっはり携帯用、酒の肴のボスはスボだぜ。乗車券より先にまず一袋5個入りのスボを購入。「今日もスボらしい一日になるぜ」
  と心にひとつベタベタなオヤジギャグをたたきつけた。
DSC_0001.JPG 
 4枚切符を購入後、キオスクでお茶を買ったりしていると、本日の旅の同伴者、ロックミュージシャンのハウリン伊達丸が現れた。今から人々のいろんな旅が始まろうとしている清清しい朝の駅構内でロッカーは、やはり少し浮いたオーラーを放っている。拙者とツーショットになれば、さらに怪しいオヤジ二人組の空気がパワーアップするはずだ。

「伊達丸は朝飯食った?」
「いや、まだよかごたっ」
「そうか夕べはライブやったね。打ち上げ遅かったと?」
「うん2時半頃やったかね」
 と伊達丸が小さな声で呟く。
 ステージ上では肉体が壊れるような叫び声を発し、ギターの弦をぶち切る猛烈なライブパフォーマンスを続けている男=ハウリン伊達丸。そのオフモードは相変わらず気持ちが悪いくらい物静だ。
「ひさしぶりの列車けんね、おいは駅弁ば食いたかっちゃん」

 ……レモンステーキ弁当もいいけど、朝飯だからな……佐世保の駅弁の歴史を育んできた「松僖軒」のサンプルメニュー前に佇み、しばらく悩む。結果、まだ一度も食したことがなかった平戸のなつかしい味「南蛮あごめし」に決めた。

 DSC_0004.JPG昔はこうやって列車に揺られていろんな土地に移動してたな。日々自動車生活を送っている者が、たまにバスや列車に乗るとちょっと手持ちぶさな緩やかな時間の流れを感じる。乗り物の車窓からのんびり風景を眺めるということ自体が、非日常的で新鮮なのである。

 長らく忘れていた列車の旅情は大村線に入りピークに達した。「シーサイドライナー」の名が示すよう湾沿いを走る列車からの眺めは格別である。よし、夏の海を見ながら朝食タイムといたしましょう。膝の上で「あごめし」を開封した。
 
まずはご飯の上に乗ったアゴの一夜干しからいただきま〜す。おう、旨い。発泡酒を飲みたくなるぜ。
「ダメダメお酒は目的地に着いてからよ!」
 と天使の声。
「いいじゃんか飲んじゃえよ!一夜干しと酒の相性は抜群だと知ってるだろうが、今飲まなきゃ後悔すっぞ」
 と悪魔の声。葛藤しながらも朝ご飯だしね〜と「お〜いお茶」のキャップを回した。
DSC_0003.JPG
 続いてご飯。お〜っ!! これがアゴだしの炊きこみご飯か。なるほどなかなかの味わいだ。うん? 季節によっておかずやトッピングも若干変わるらしいが、この日の「あごめし」は金糸卵とイクラ風のオレンジ粒のコントラストも鮮やかで食欲をそそる。このぷつぷつがアゴの卵、通称「とびっこ」なんだな。う〜ん旨い旨い。
 
 列車から 海を眺め、味わい豊かな海の幸弁当を楽しめ満足、満足。食後は茶をすすりながら伊達丸と世間話に花を咲かせた。さぁさぁもうすぐ長崎ですぞ。拙者にとっては、かつて伊達丸がプローデュースしていた冷水ロックフェスタ以来の夏フェス体験である。目指すは稲佐山。スカイジャンボリー07に、いざ出陣でござる!      (葉月)