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「ライトinガァネット」

DSCF1233.JPG マクドナルドを通り過ぎると、背の高い女性が拙者に気づきニヤニヤ笑って出迎えた。「こんばんは、えらい今日はかわいいですね。パーカーなんか着ちゃって!どうしたんですか?」と、うた歌いのMayumi嬢がオフの拙者の姿をからかった。

 Mayumi嬢や音響技士のユリさんなどと喫煙コーナーでしばらく談笑しながら煙を吹かし店へ入った。

 地下につながる12階段を降りる。人、人、人。ステージ前に設けられた約70席は満席だ。カウンターの中でママが一人でドリンクオーダーに追われている。

 アーケード脇にポツンと佇むパーラー風の喫茶店「ガァネット」。地下に広がる店内は昼と夜でその表情を変える。今宵はライブが開かれる日だ。3月21日にフルアルバム『光りのピース』をリリースした松千が同店を拠点に開催しているイベント「ライブスイッチ」が10回目を迎えた。DSCF1165.JPG DSCF1179.JPG

 彼らにとって10回目の節目であり、レコ初全国ツアー「ピース・オブ・ライト」の初日であり、佐世保で初めてとなるワンマンライブという、おめでた3連発の記念すべき夜だ。

 本日はチケット完売。満席ということで拙者の席はカウンターの中に決定。忙しく働くママの邪魔にならないように、業務用冷蔵庫の上に腰を下ろして大人しくステージを見つめた。なかなかよきアングルじゃ〜。缶ビールのプルリングを抜きながら、臨時VIP席で久しぶりに松千のライブを堪能できる喜びを噛み締めた。

 大きな拍手でマツケンとちぐりんが、鮨詰め状態の花道に登場。熱い手拍子を受けながら、アップテンポ曲「ショー」でライブがスタートした。

 およよ〜。マユケンがエレキギターを弾いているではありませぬか。繊細でブルージーなアコもいいけど、エレキの音色もかっこいい〜ぞ!マツケン! てな具合でアルバム収録曲を中心に会場一体化となった松千ワールドが次々に展開。

 メジャーデビュー後、全国各地にライブ活動を広げた二人。さらに楽曲とステージングの幅が広がり、以前よりひと回り大きくなっているのを感じた。きっといろんなライブ会場で経験を積んだ結果だろう。二人のハートがますます豊かになったことを実感させる見ごたえのあるステージだ。

 中盤にはゲストMayumi嬢を迎えセッション。終盤にはなんと地元小学生ベーシストと「ハローフレンド」をセッションというサプライズのおまけつき。現在全国ネットで流れている東芝テックのCMソング「ライト」では、観客が皆で揃って蛍光スティックをふりかざすという幻想的な一幕も。DSCF1191.JPG
 
 あ〜なんとアットホームなライブだ。マツケンとちぐりんの人柄と唄心は確実に人々の心に届いているぞ。ママ「もう一本ビールちょうだい」と拙者もいい気持ち。いい心持ち。ついでに顔も赤らめ、いい面持ち。

 二人がライブを始めたホームグラウンド「ガァネット」。ここを満員にする。それはメジャー、インディーズに関係なく、佐世保のミュージシャンの一つの目標だ。とても小さなステージだが、500人、1000人規模のホールを埋めたのと変わらぬ達成感と緊張感が味わえる特別な場所だからだ。

 この夜、松千がお客さんと一緒に放った「光のピース」は、ここガァネットを皮切りに全国の人々の心を照らす旅に出る。松千!いってらっしゃい。ママ!ビールもう一本、ちょうだいなあ〜。  (卯月)