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2007年02月23日

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「5.3 GO! MUSIC死す 」

 拙者がプロデュースしておりまする「ライフdeライブVol・5」の出演者がようやく固まりました。己の信じるロック道を歩んでいる骨のある4組が顔を揃えてくれることになりました(ライフHPから4組のオフィシャルサイトへジャンプできます。詳細をお楽しみ下さい)。拙者も20年前にタイムスリップして思いきり「レッツ・ロック」してみる心づもりでおります。

 本年も舞台監督を務めるハウリン伊達丸氏は現役のロッカーでございます。弦が切れてしまう爆音ギター&ヴォーカルでJポップとの狭間で少々消沈気味の日本のロックへ長年魂を送り続けておりますが、その音心もいささかハウリ過ぎ(?)てどこへ届いているのやら……?と思うこともあります。が、そんなロッカーだけに、今回のプログラムには特に心強いのです。ガァネットで「サタデー・ナイト・ライブ」、小佐々町で「冷水ロックフェスティバル」を築き上げてきた人物でもあります。今回のライブでよき参謀役として、本領を発揮してくれると楽しみにしております。

 司会・進行は昨年に続き、喋るミュージシャンとも言えるFM長崎のDJマーク氏。そしてまもなく完成するフライヤーのタイトル文字を画家の、まつかわゆきこさんに手がけてもらいました。ロックが分かる絵描きさんだけあって、狙い通り躍動感あふれるタイトル文字が生まれましたぜ! 3月上旬に印刷され、街のあちらこちらに配布いたしますので、こちらもお楽しみください。


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 さてさて、ここからが、本題でありまする。昨年まで毎回5月3日に標準をあえ合わせ、「LIFEdeLIVE 5.3 GO!MUSIC」のタイトルで開催して参りました本音楽イベントでございますが、本年は4月28日開催の運びとなりました。5月3日のゴロ合わせで生まれ、少しずつ愛着が出てきたタイトルでありましたが、今回から「ライフdeライブ」という名称のみで開催することにいたします。

 理由は単純です。アルカスSASEBOのイベントホールが5月3日に、すでに他の催しで空いていなかったのでございます。公共ホールの宿命でありますので、これはいた仕方ございません。ただ時折、「!?今年は5月3日じゃないんですか?」という質問を受けることがございますので、この場を借りて説明させていただきました。

 来年以降の開催日程は未定ですが、今回を機に5月3日に執着する必要はなくなりましたので、ゴールデンウィーク頃という緩やかなスタンスで企画を練っていければと考えております。

 そういう訳で、フライヤーやポスターをはじめFM長崎など情報媒体を通じて4年間、発信して参りました「5月3日はゴー!ミュージックの日」と言うキャッチとロゴは他界いたしました。かわいがって下さいましたミュージシャン及び関係者、オーディエンスの皆様方、大変お世話になりました。ありがとうございました。そしてサヨウナラ。「ゴー!ミュージック」……。合掌。  (如月)

2007年02月16日

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「ぽると」

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 以前、長崎市在住のロックンローラー、狩須魔緒さん(ファンタージーズコアのヴォーカリスト)と話しをしたとき、「あのネオンの中にレコード会社を作るのが夢だったんですよ」と語った。その憧れの延長で「ポルトレーベル」というレーベルを立ち上げたということだ。
 
 残念ながら、かつて戸尾町上空にそびえた、このボール型看板は15年前(H4・春)に老朽化にともない撤去されてしまった。ビルの屋上で佐世保の名菓「ぽると」をアピールした大型球形ネオンだ。
 
 銀座にあった森永製菓のネオンをヒントに昭和40年頃建造された。もちろん企業の広告塔なのだが、昭和という時代の中心市街地を輝かせた実にシンボリックな存在だった。

 昭和の佐世保人は、消費者金融の看板ではなく、ちゃんぽん、ラーメンの香り漂う駅地下街やアーケードを歩いたり、このネオンを見たときに「佐世保に帰って来たぜ」と実感していたのである。

 玉屋のおもちゃ売り場を見下ろせるレストランや屋上のモノレールと同じく、僕ら“20世紀少年”に夢を見せてくれたシルバーメタリックの「ぽるとボール」。それは「ウルトラマン」の科学特捜隊、「ウルトラセブン」のウルトラ警備隊に通じる近未来感をも放っていた。現在この一角は開発で新地になった。当時の名残りはなにもない。  (如月)

2007年02月14日

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「ともぞうのこと 二」

  【明け方の星はどうして はじまりの空にほんの少しだけ
  さびしさ散らして消えてゆくの 答えの出なかった昨日と
  また同じところにいるわ 遡って 遡ってみたけれど】
                 「明け方のブルース」作詞作曲/長野友美

 
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  平成十七年五月三日。第三回目となる『ライフdeライブ・ゴーミュージック』を開催した。
 
 出演はクラシック畑から飛び出したボーカル、ヴァイオリン姉妹ユニット「BONO」。『真夜中のラジオ』がヒット中の「赤崎コンパ大學」。三年連続出場となる「松千」は、インペリアルレコードからメジャーデビューが決まり、今回でライフdeライブを卒業。全国進出へのはなむけライブも兼ねた企画を練った。
 
 話題の三組に加えて、急きょ出演を決めたともぞうにはすでに演奏時間枠も限られていたためオープニングを飾ってもらうことにした。
 
 客電が落ち、ホールのざわめきが消えた。司会者に招かれ仄白く浮かぶ舞台に、大きな花びらの髪飾りをつけたともぞうが、ほつほつと歩いて現れた。椅子に腰かけギターを鳴らした。会場に三ヶ月前に私が体験した意識の中の静寂が蘇った……日常の雑音をかき消して無から生まれてくるような音色と言葉。それは、澄んだ空気の中で海や野山の有機物と向かい合った時に覚える、研ぎすまされた感覚にも似ている。

『明け方のブルース』『何もない日々』……ともぞうが紡ぎ出す歌は平凡な日常をスケッチしているような写実性に富んでいる。ストレートな感情や大きなメッセージが描かれることは少ない。毎日行き来する道ばたの佇まい、空、星、月、海、川、木々……四季の移ろいをこつこつと写生しながら、そこに自己を対峙させる絵描きの目を感じる。美術館で絵画鑑賞をしているような面持ちで舞台を見入る観客たち。ともぞうの歌(絵心)に何を感じているのだろうか?

 ともぞうは曲間にMCでなく自作詩の朗読を挟んだ。それは日常の具象化ではなくファンタジーの世界を抽象画で表現したような『歌うたいみたいな彗星の話』という詩だった。黙々と演奏を終え「ごきげんよう」の言葉を残し舞台を後にした。百均ショップで見つけた造花の髪飾りがライトに映えた。飄々としたその姿はもの静かながら、パンクバンドに負けない鮮烈な印象を人々に焼きつけた。 IMG_0440.JPG

 出演者の中で最も若年ながら風格すら感じさせた松千の演奏終了後、出演者全員が舞台に揃い二人のメジャーデビューを祝って喜納晶吉の『花』を大セッション。BONO姉妹のピアノとヴァイオリンの艶やかな音色で華やかさが増し、会場のあちこちに笑顔の花が咲いた。ほのぼのしたムードに舞台の上でマイクを握るともぞうの顔もほころんだ。      (如月)