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がなく に野球部と 高校美術展や県
て夢中で絵筆を走
日 「こんな先生になり
れ、 芸術系への進路を決意
を専攻し、 中央の公募展にも
作品出品するようになった。
「静物画では入選するが、 人物画で落
するというジンクスがあって、 教師に
なるにはどれも描けるようにというの
が課題でした」
 教職の一歩を踏み出した小野さん
は、 崎戸町で出会った子どもたちの素
敵な表情に感動してチョークを握っ
た。 練り消しゴムで黒を、 指でグレート
ーンを表現し陰影まで描き込む白黒の
世界観。 それは新たな創作意欲へと発
展する。 一度黒板に描いたチョーク絵
を、 キャンバスに描きなおした独創的
な油絵を制作。 実際に黒板の前に静物
が置かれているようなトリッキーな構
図を持つ 『チョーク絵のある静物』 とい
う作品が生まれた。 同作は日展洋画部
門で特選を受賞。
26歳の新鋭と称され、
その感性と技術が高く評価された。
「絵は日記にも似ていますね。 その時の
感情が色やタッチに表れる 文字より
忠実に残せるような気がします」
 教師として画家として、 絵の つ力
を追求し、 感動を伝えるチョーク画先
生。 その瞳は少年のように輝いている。
■小野大輔さん/雲仙市出身(27歳)
諫早東高校卒、崇城大学芸術学部卒、崇城大学院美術専攻修了。2011
年「第43回日展」洋画部門にて特選受賞。この春から佐世保西高に勤務。
第43回日展特選受賞作品「チョーク絵のある静物」油彩 P100号
「白いモチーフ」油彩 P100号